検証(121)3号機の燃料プールには核燃料は無かった?

昨日のフクシマつながりで、今日は、福島原発事故が実は「事故」ではなく、意図的に起こされたテロの可能性があることについて。


福島原発事故にはとても不思議な事が盛り沢山。いずれもマスコミは沈黙しているけれど・・・。


特に、

(1) 原子力発電所にとって最も大切な「外部電源用鉄塔」がなぜか311当日の地震で倒壊し、これによって外部電源をすべて失った。

(2) 命より大切なECCS(緊急炉心冷却装置)のスイッチがなぜか切られていた。しかも、切られていた事実を原発所長が把握していなかった。(ところで、スリーマイル事故、チェルノブイリ事故、福島事故の3つの事故の共通点は、いずれもECCSのスイッチがなぜか切られていたということ。いずれもテロの可能性がある。)

(3) 専門家が見ても、3号機は核爆発状の爆発を起こしている。(単なる水素爆発ではありえない)


上記(1)と(2)については後日また再検討するとして、今日は、以下の日本外国特派員協会主催による鈴木智彦氏の会見に着目して、3号機爆発の謎に迫りたい。

鈴木智彦氏は、ジャーナリストで元福島第一原発作業員。

暴力団に詳しいジャーナリストであり、原発作業員として福島第1原発に潜入取材を行ったときの体験を描いた衝撃の暴露本『ヤクザと原発〜福島第一潜入記〜』(文藝春秋)で有名。

自分は読んでいませんが、「原発作業員の1割はヤクザ」というのは大変興味深い。


もっと興味深いのは、以下↓の画像の3:40あたりからの発言。


鈴木智彦氏:「3号機の燃料プールはありますが、その中に何があるか・・えー・・燃料プールの中にペレットがあるか、私は疑問に思っています。」


この発言における「燃料プール」とは「使用済み燃料プール」のことだろう。


●2011年12月15日[4 /7] ジャーナリスト 鈴木智彦氏 記者会見 主催:FCCJ
http://www.youtube.com/watch?v=pJp9G0StYYg&feature=related


鈴木智彦氏は原発事故の作業現場に入って取材活動をしたから、おそらく、燃料プールに核燃料が無い証拠をつかんだのかもしれない。


もしそうであるとすると、アニー・ガンダーセン氏の見解との関連で興味深い。

これまでの検証で何度も触れましたが、アーニー・ガンダーソン氏(Arnie Gundersen)は、3号機爆発は、単なる水素爆発ではなく使用済み核燃料の「即発臨界」爆発が起こったと分析しています。

即発臨界爆発と核爆発との違いはよくわかりませんが、500m以上の高さに垂直方向にキノコ雲が発生するなんて爆発は、素人が見ても異常です。


アニー・ガンダーセン氏は、以下の画像(2011年4月26日)で、3号機の異常な爆発のメカニズムを次のように説明しています。


(1)反応容器内の核燃料棒から発生した水素と酸素の反応が始まり(水素爆発が起こり)、

(2)この衝撃が燃料プール内の使用済み核燃料棒を激しく動かして変形するような衝撃波が生じて、即刻臨界に達して核反応を引き起こした。(燃料プール内の水は失われていたことが前提)

水素爆発の衝撃波によって核反応(即発臨界)が誘発された。つまり核爆発(?)したと言っています。(ところで、1号機でも水素爆発が起こっているけれど、1号機ではどうしてこの即発臨界爆発が起こらなかったのか?)


福島第一原発3号機の爆発についての解説 4月26日
http://www.youtube.com/watch?v=P4KXX24Dv1U



一方、以下↓の画像(7月1日)では、3号機の燃料プールに保管されていた核燃料棒は一束しか確認できないことから、核燃料が即発臨界爆発で破壊され飛散し揮発した、という苦しい言い訳をしている。燃料プールに水がたっぷり入っているにもかかわらず。



●福島3号保管核燃料棒一束しか確認出来ず!核燃料即発臨界爆発原因?7/1(字幕
http://www.youtube.com/watch?v=aDbYj0rcyH8&feature=player_embedded#!


4月26日の見解では、燃料プールの水は失われており、燃料棒が水素爆発の衝撃の影響で変形し即発臨界爆発によって、燃料プール中の燃料棒が垂直方向に向かってすさまじい爆発を生じさせた、と言っている、

もし、このような燃料プール内での核爆発が起こっていたとすれば、爆発後に燃料プールに一束の燃料棒が残っていたり、水がプールの表面近くまで入っていることの理由がわからなくなる。いったいどういう事なのか?

燃料プールの表面地殻まで水が入っているということは、3号機の爆発後においても燃料プールの循環冷却がうまくいっているということでもある。謎は深まるばかり。

以上から推理すると、3号機の爆発は、燃料プール内の核燃料の即発臨界爆発ではあり得ないことになる。


ガンダーセンの即発臨界説は破綻している。


弊ブログの結論:3号機は意図的な核爆発によって破壊された可能性が高い。そして、原発建屋内の核燃料は、事前にそのほとんどが撤去されていた。