足こぎ車イスという逆転の発想

今朝のNHK「サキどり」で足でこぐ車イスが紹介されていたのを見ていてちょっと感動した。

「驚きの車いす!中小企業の連携が生み出した奇跡」

どうしてこんなにいいものがこれまで無かったのか。

リハビリに劇的効果がある。両足が不自由の人が自力で漕いで動き回る場面を見て感動してしまった。

これは逆転の発想だ。

足の不自由な人に足漕ぎを促す→自在に移動できる→楽しい・・・この好循環が秘密。

足を動かすことによって脳の血流が増加するというデータもある。

OXエンジニアリングという千葉の会社で最初開発製品化された。最初の発想は15年前の東北大学の半田保延先生の研究。両者を結びつけたのがコーディネーターの鈴木堅之さん。

OXエンジニアリングはスピード競技用車イスや折り畳み自転車の開発で知る人ぞ知る会社。一昨年だったか、ここで開発された折り畳み電動自転車に試乗させてもらったことがある。http://d.hatena.ne.jp/gyou/20100606

15年前に東北大学(半田康延教授)が開発した重さ80キロの足漕ぎ車イスを、OXエンジニアリング(石井重行氏)が12キロまで軽量化した。これだけでもすごい技術だ。これは産学連係がうまくいった事例としてもおもしろい。

さらにこの車イスを左右への回転運動を自在に行うための更なる改良を行ったのが福島県南相馬市の企業。改良技術のポイントは軽量のデファレンシャルギアを組み込んだこと。

この南相馬の改良実用化をコーディネートした矢野馬光男さんは、311の津波で帰らぬ人となった。

【参照】
百聞は一見に如かず↓

●足こぎ車椅子(その1).mp4
http://www.youtube.com/watch?v=ReKwm-NrTFo


株式会社TESSというところが作っているプロファンドという足こぎ車椅子

その2はこちら↓
http://www.youtube.com/watch?v=pKdO0Wv2C6w


東北大学の研究資料:足漕ぎ車イスの研究開発と生活支援
http://web.bureau.tohoku.ac.jp/kohyo/koho/ashikogi.pdf#search='足でこぐ車イス 画像'

●Profhand(プロファンド)という会社の足漕ぎ車椅子の
http://koyoweb.net/phand/panf.pdf

●企業探検家・野長瀬裕二(山形大学
http://www.innovationpartners.jp/nonagase/nonagase.htm