中国事情(1)なでしこジャパンの快挙

米国の知人から、なでしこジャパンの快挙を賞賛するメールが届いていた。今朝の中国の新聞でも今回のなでしこジャパンの優勝を称えていた。アジアの勝利として。

唐突ですが、今回の女子W杯アメリカ戦は、これまでのアメリカと日本の関係を象徴していると思った。何度も何度も痛めつけられ、属国扱いされ、国富を奪われながらも粘り強く耐え、そして反撃し最後は勝利する。真珠湾攻撃で太平洋戦争へと引きずりこまれ、ミッドウェー海戦の陰謀、ヒロシマナガサキ、そして3.11の攻撃から耐え抜いて着実に復興する日本。このプロセスを象徴している。

中国の評論家「金汕」さんは、自身のブログで「陸上の劉翔やテニスの李娜と同様の快挙」と讃えている。

<以下転載>
【中国ブログ】なでしこ世界一、中国人評論家も「意思の強さに感服」と賞賛
【社会ニュース】 2011/07/18(月) 19:31

  サッカーの女子ワールドカップ決勝で、日本女子代表なでしこジャパン)が初優勝を果たした快挙に対し、中国のサッカー評論家「金汕」さんは、自身のブログで「陸上の劉翔やテニスの李娜と同様の快挙」と讃えている。
  金汕さんは北京市の公的シンクタンク北京市社会科学院・体育文化研究センター」主任。劉翔は陸上短距離種目におけるアジア唯一の五輪金メダリストで、李娜は今年6月、女子テニスの全仏オープンでアジア勢として初優勝した。両者とも、中国スポーツ界における国民的ヒーローだ。
  金汕さんはブログの冒頭、「日本女子チームがドイツやスウェーデンアメリカを打ち破るとは、誰が想像できただろうか。日本の優勝はまったく予想外のことだった」と書き出した。近年では決勝トーナメント出場すらしていなかった日本が優勝するとは、確かに意外なことだったのだろう。
  そして、「後半24分に1点を先制された際、攻撃力に欠く日本はこのまま負けるのではないかと思って見ていた。だが二度のビハインドをどたん場でイーブンに持ち込み、勝利。その技術力の高さと意思の強さに感服した」などと続けた。
  さらに、「日本女子チームはアジアの頂点、史上最高のレベルに達した。初の決勝戦で初優勝というのが、またすごい。1960年代のバレーボールの『東洋の魔女』のようだ」、「アジア人女性の小柄な身体条件に適した戦術と驚くべき進歩を見せ、世界を驚かせた」と賞賛。一方で、「中国女子チームにとっては、優勝なんて夢のまた夢。日本チームと比較すると、まったく気持ちが落ち着かない」と自国チームの不振を嘆いた。
  中国女子は1999年のW杯で決勝戦に出場し、米国にPK戦で惜敗。03年、08年はベスト8まで進んだが、今回は予選で敗退した。金汕さんは当時の決勝戦を振り返り、「あのとき範運傑選手のヘディングが入っていたら…と思うが、考えても仕方ない。やはり実力の差があったのだろう」、「日本女子チームはPK戦で、チーム全員が笑顔で戦っていた。この自信の強さが、『鋼鉄のバラ(中国女子チームの愛称)』には欠けていたのではないか」などと感想を述べた。
  日本チームに対しては「フォーメーションが乱れることなく、チームとしての一体感があった」、「身体的優位だけでは勝利できないということを、欧米の女子サッカー界にも証明して見せた」と言い、日本のチーム力の高さを強調。文末では「日本には何万人もの女子サッカープレイヤーがいる一方、中国では国が育てている少数精鋭の400人余りの選手がいるだけ。日本に遥か遅れを取ってしまったは、当然の結果と言えよう」と語り、中国女子サッカー界の奮起を促した。(編集担当:西谷格)
<転載終わり>