小沢一郎は現代の西郷隆盛か

尊敬する副島隆彦氏が、ご自身のブログの中で、最近の民主党内のゴタゴタを冷静に分析しています。大手マスコミの報道とはひと味違う分析。そして、西郷隆盛征韓論についても驚くべき見解。

(以下、引用)

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副島隆彦です。 生方行夫・民主党の副幹事長(10人ぐらいいる)が、勝手なことを放言して、テレビ、新聞で話して、小沢一郎幹事長を批判したことに対し、一度は解任が決まりかけたのだが、23日の解任の党決議の前に、小沢一郎が、「このままではいけない。私が、彼に会って、もう一度、一緒にやろう。私を支えてくれ、とお願いする」と言って、生方行夫議員という党内不満分子の反抗は、収まった。

彼も、小沢一郎に呼ばれて会談して、「分かりました」と、納得したのである。 それでも、これからも、彼は、大手メディアの煽(あお)りに乗せられて、反小沢の行動を取るだろう。これから先も続く、ゴタゴタは避けれない。

それでも、私は、小沢一郎という政治家の、懐(ふところ)の深さと、人間的な度量の大きさに、おおいに感動する。 人(ひと)の上に立つ者は、このようでなければいけない。 「もう一度、君も、一緒に私を支えてくれ」と、膝(ひざ)を屈して、お願いできる小沢一郎という人間が偉いのだ。 政権党となって政府を作っている、党内の団結、意思一致が大切である。

出来るだけ、要(い)らぬ争いは、避けなければならない。それでも、闘わざるを得ない時は、徹底的に闘うしかない。どうせ、自民党は、瓦解(がかい)していて、実体が無くなっているのだから、政治力学(ポリティカル・キネティックス)の原理に従がって、民主党内が、割れてゆかざるを得ない。この動きはもはや不可避である。

それでも、上に立つ者は、時に、自ら膝を屈して、下の者の幼稚な反乱に、耐えて、耳を傾けなればいけない。 

小沢一郎という人は、やはり、西郷隆盛(さいごうたかもり)クラスの、大人物だ。西郷は、征韓論(せいかんろん)など唱えていない。西郷は、「私が、身に寸鉄(すんてつ)も帯びず、ひとりで朝鮮に渡って、朝鮮王に、穏(おだ)やかに外交関係の樹立をお願いに行きます」と言ったのだ。 

西郷隆盛は、そういう男だった。西郷を征韓論の主唱者に摩り替えたのは、謀略だ。最近、この史実ははっきりしてきた。 「今日のぼやき」に、庄司君の論文が載った。

小沢一郎は、140年前の西郷隆盛と同じぐらいの大きな人間であり、日本国民の、本当の指導者なのだと、私は、改めて思った。
人の上に立つ者は、我慢強く、いつもは温和でなければならない。

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(以上、引用終わり)