はばたくロボット(千葉大の劉教授)

最近の朝のニュースで紹介されていた。これはおもしろい。
しかし、このロボットの開発に2億円かかっているそうだ。

2億円かけて開発されたこのロボットは、倒壊した建物に閉じこめられた人の救助作業や、 警察の犯罪者追跡、火星探査などでの使用が期待されている。

しかし、このような有用な用途も重要ですが、単純に羽ばたいて飛ぶロボットそのものがおもしろいのです。

(以下、ニュースのサイトより)

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小鳥や昆虫のように、リモコン操縦で上下左右に自在にはばたく小型ロボットを製作することに、千葉大の劉浩教授らが成功した。

ハチドリとほぼ同じサイズで、胴の長さは約10センチ。ポリエチレンの薄い翼4枚をつけ、小型モーターと6分間飛行できる充電池を積んでいるが、重さは2・6グラムに抑えた。羽ばたき速度はコントロールでき、最大で1秒間30回。尾翼角度の操作と合わせると8字飛行も可能だ。

羽ばたき飛行では、空気の渦が発生するため、小型・軽量になるほど制御が難しくなる。劉教授らは実際に昆虫が飛ぶ際の空気の流れなどをスーパーコンピューターで分析。その成果を設計に反映させ、安定した飛行に成功した。

ロボットに超小型カメラを搭載できれば、倒壊した建物の内部調査などに使える。劉教授は、「次の課題は空中で静止するホバリング」と話している。

劉: 空気の流れを利用した飛び方は、飛行機のように大きな物の方が有効です。

ミリサイズの昆虫の世界では、空気流に乱れが生じ、うまく揚力が生れません。
だから、体の小さい昆虫は、空気の渦を利用した飛び方をするのです。

──それでは、大きい物と小さい物で、飛び方が変る境目というのはあるのでしょうか?

劉: これもまだハッキリとは分っていません。ただ、だいたい15cm以下になると、
羽ばたき飛行の方が、効率がいいと考えられています。

また、羽ばたきの回数と体の大きさにも、関係があることが分ってきました。

──それはどういうことでしょう?

劉: 昆虫類の羽ばたきの回数を調べた結果、トンボやガなど、
大型昆虫の羽ばたきは毎秒約20回、ミツバチでは約250回、
体長1mm程の小さな昆虫にいたっては約1000回。
体が小さいほど、羽ばたきの回数は多くなるのです。

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