道具学会のシンポジウムを聞きに新宿の宝塚造形芸術大学まで。
今日のテーマは、「切る 削る」というもの。
最初、前回大阪で行われた「ハコモノ研究会」の報告ビデオを見せてもらう。ハコモノ研究会では、道具としての「箱」的なるものの技術文化を総合的に研究しているらいし。 ハコの世界も広くて深い。
朝倉康二氏の「刃物を砥いでみる」では、実際に朝倉氏愛用の刃物を見せてもらいながら「砥げばどんな刃物でも必ず切れるようになる」という話がおもしろい。
三条市の刃物師、岩崎氏の話。玉鋼から造られるカミソリ。
「刃物の話」という本の復刻版が近々出るそうだ。たのしみ。
高梨廣孝氏の「金属素材を使ってスクラッチモデルをつくる」では、9分の1のオートバイのスクラッチモデルをつくる悦びについての話。
すべての部品を金属素材から旋盤とフライスと絞り加工を駆使して、現物の忠実な縮尺部品としてつくりだすプロセスは鬼気迫るものがある。
そして本人はこれを心から楽しんでいる。