思いと実現の法則(ウォレス・ワトルズ)

「思い」と「実現」の法則 (East Press Business)

「思い」と「実現」の法則 (East Press Business)

 この本は1811年ころに書かれた。100年前の本である。でも内容はかなり斬新で現在においても新鮮かつ本質的。
 ベルクソンを彷彿とさせるくだりもある。たとえば、
 「脳が人間をつくるのではありません。人間が脳をつくるのです。」
といったところや、
 「脳自体が考えるのではありません。「考える物質」である人間が考え、脳をとおして自分の考えを表現するのです。」
 「人間の経験が網羅するのは限られたことだけです。ほんのわずかなことにすぎません。しかし、<霊的物質の根源>は創世記以来のすべての出来事、惑星が破壊されたときのこと、彗星が通過したときのこと、さらにはスズメが一羽落ちたことまで、何もかも網羅しているのです。」
 「いまあるすべて、そして、これまで起こったことのすべてが、ことごとく知識として存在し、私たちを深く包み込んでいるのです。」
 これは、ベルクソンのイマージュとその収縮と弛緩の関係、脳と精神の関係についてのベルクソンの思想に通じる。
 でもこの本はこれだけではない。すごく奥深い永遠の思想が簡潔に記述されている。なんども繰り返して、自らの新たな習慣となるまで読まれるべき本である。