メソポタミア文明入門(中田一郎)

メソポタミア文明入門 (岩波ジュニア新書)

メソポタミア文明入門 (岩波ジュニア新書)

 岩波ジュニア新書の一冊。ジュニア向けですが大人が読むと分かり易く書いてあるんでたすかります。著者は1937年生まれのオリエント学者。図版や写真が多くコンパクトにまとまっている。図版:関根恵子とあるが、どのような人なのだろうか、変なところが気になる。あの女優だったりして(+_+;)\パコッ!
 楔形文字の起源のところがおもしろい。シュマント=ベッセラの説がわかりやすく紹介されている。フェニキア文字を含めて、オリエントで発明された文字テクノロジーの発生起源はトークンにある、という説。トークンとは、紀元前8000年も昔からこの地方で使用されていた財の管理のための計算具。1〜3センチの粘土を焼いてつくったカウンターのようなもの。でもいったいどのようにして、この小さなトークンから表意文字表音文字が発明されていったのだろうか。このシュマント=ベッセラの本を直接読んでみたい。