早朝の4時ころ目が覚め、NHKのラジオ深夜便を聞く。イスラムの話に感動。一橋大学内藤正典という学者(科学史専攻)の話だった。イスラム文化のことをほとんど知らないことに深く気づいた。
 イスラムは弱者をいたわり助ける社会であること。とても緩やかで人情豊かな社会であること。ややこしいことはすべて個人の責任にしないで神様に「まる投げ」する超合理的社会。地球上に十数億のイスラム教徒がいること、民族や人種を超えてここまで拡がった理由は何か。ジハードの本当の意味(聖戦という意味は本来的な意味ではない)。一夫多妻の深い倫理性と社会的機能。ストレスの無い社会。利子は禁止されているが銀行があるのはなぜか、などなど。
 子供や老人や女性という弱者をいたわる社会にとって、理不尽な戦闘によってその弱者が殺されたときに引き起こされる悲しみや怒りがどのようなものであるか、西欧社会には理解ができない。
 早朝のタブララサの脳髄に染み込む話であった。